ネットの片隅で起業講座(17)~アイデアは実行してなんぼ~
これまで、起業アイデアを沢山出すことが重要と書いてきました。
しかし、アイデアを出してばかりいてもダメです。
矛盾しているようですが、実行に移すことが重要なのです。
今回は、最も重要な”実行”することについて考えます。
僕は、今までさまざまな起業準備者と接してきました。
残念なことに多くの起業準備者は、知識の習得やビジネスアイデアの発想、ビジネスプランのブラッシュアップに一生懸命となり、結局起業にまで至りません。
一方で、起業して食えている人は、ビジネスプランは若干雑駁であっても、起業に向かって走り出し、走りながら考え続け、事業を形にしている場合が多いのです。
なぜ、実行に移せないか
古今東西、アイデアを実行に移せないケースはとても多くみられます。
Atariの創設者である
さんの言葉は正に正鵠を射ています。Everyone who's ever taken a shower has an idea. It's the person who gets out of the shower, dries off, and does something about it that makes a difference.
誰でもシャワーを浴びている時にはアイデアが浮かんでくる。違いを生む人とは、シャワーから出た後にそのアイデアに取り組んだ人である。
では、なぜアイデアを実行に移せないのでしょうか。
その原因は様々でしょうが、もっとも多くみられるパターンとしては、”完璧を求めてしまう”ということでしょう。
起業準備者の方には、兎に角”完璧”なビジネスプランを作ろうとする人が多くいます。
しかし、この「完璧」というのが危険なのです。
なぜなら、事業を取り巻く環境は常に変化するものだからです。
したがって、企業は事業環境に合わせて事業を変えていかざるをえません。
ですから、どの時点でも完璧だということはありえないのです。
完璧を求めてはいけません。
完璧を求めるよりも動き出すことのほうが重要なのです。
走りながら考える
人間の心理というのは不思議なもので、考えたから取り掛かかれるのではなく、”取り掛かかったから考えられる”という側面があります。
特に頭脳労働の仕事が進まないというのは、仕事のスピードが遅いことが理由ではなく、”なかなか仕事に取り掛かれない”ことが理由の場合が多いのです。
そういった場合は、どうするかというと、例えば文章を書くことが仕事の場合は、全くよいアイデアが浮かばない場合でも、無理矢理でも椅子に座って、パソコンを立ち上げ、ワープロソフトに文章を打ち込み始めるのです。
そうすることで不思議と良いアイデアが浮かぶようになります。
このように、我々は動くことで考えられるという側面があります。
起業にも同じような側面があります。
頭のなかでアイデアを考えているだけでは、大した考えは浮かんできません。
ビジネスプランを紙に書くのはまだ”まし”ですが、それでも大して考えはまとまりません。
実際にそのビジネスプランを形にしようと走り始めることで初めて、様々な状況に目がいくようになり、考えも深まってくるのです。
ですから、アイデアは実行してなんぼなのです。
まとめ
起業アイデアを沢山発想することはとても重要です。
しかし、出すだけで終わってはいけません。
実際に、そのアイデアで起業することを前提に調べたり、行動してみたりすることが重要です。
まさに走りながら考えることが重要なのです。
それじゃ。